ハトムギ以外の和漢植物
2018.06.29

亜麻仁(アマニ)の美容効果に注目!正しい食べ方と摂取量

近年、美容・健康意識が高い人の間で話題の亜麻仁。αリノレン酸や食物繊維をはじめとした、女性にうれしい成分がたっぷりのスーパーフード「亜麻仁」の美容効果と正しい食べ方について紹介します。

監修医師

監修 管理栄養士  横川仁美 先生

スプーンですくった亜麻仁(アマニ)油

油は一般的に、ダイエットや健康の敵、摂取を控えたほうがよいものとされてきました。しかし、近年イメージを覆す、美容や健康のために摂取したほうがよいと注目されている油があります。

そのひとつが、亜麻仁(アマニ)油です。今回は、亜麻仁に含まれる成分と美容効果、おいしくて効果的な食べ方について紹介します。

亜麻仁とは

そもそも亜麻仁とは、どのような植物なのでしょうか。また、健康によいとされる亜麻仁の成分についても見ていきます。

古くから栽培されてきた亜麻仁

亜麻仁とは「亜麻」の「種子(仁)」のこと。ヨーロッパの地中海地方を原産とする自生植物で、紀元前3000から2000年頃までは、繊維と種子を利用するために古代エジプトで栽培されていました。古代ギリシャの医師ヒポクラテスが亜麻仁の栽培を推奨するなど、健康をもたらすものとして亜麻仁が徐々に認知されていきます。

さらに、西暦800年代のフランスでは、亜麻仁の摂取を臣民に促す法令もあったとされています。亜麻仁の健康増進の効果が注目され、中世から近代にかけて欧州全体、そして全世界へと栽培が広まっていきました。

寒冷地での栽培に適していることから、現在ではカナダが世界生産量の3分の1を生産しています。

オメガ3(αリノレン酸)が豊富

亜麻仁の成分にはいったいどのような美容効果があるのでしょうか。

亜麻仁には、体内でつくられないオメガ3系の必須脂肪酸である「αリノレン酸」が豊富に含まれています。αリノレン酸は、循環器系の健康維持に欠かせないEPAや、成長期の脳の発育をサポートするDHAをつくり出してくれます[1]。

そのほかにも、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなどさまざまな働きがあります[2]。

αリノレン酸は青魚の油やえごま、チアシードにも多く含まれていますが、特に亜麻仁はその重量のうちなんと約20%がαリレノン酸。食品の中でこれほどαリノレン酸を多く含むものはほかになく、まさに亜麻仁は「スーパーフード」だと言えるでしょう。

亜麻仁の美容効果

亜麻仁には、水溶性食物繊維と不要性食物繊維がバランスよく含まれ、腸内環境を整えてくれるので、便秘解消効果が期待できます。また、αリノレン酸には炎症を抑える作用があるため、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルを予防したい方にもおすすめです。

もうひとつ注目したいのが、亜麻仁にはポリフェノールの一種である「リグナン」が含まれていること。リグナンには、女性ホルモン「エストロゲン」と似たはたらきがあります。ホルモンバランスを整えて、うるおいのある美肌に導いてくれるのです[3]。

亜麻仁のおいしい食べ方と摂取量

健康にも美容にも効果がある亜麻仁は、どのように食べると効果的なのでしょうか。まずは基本的な食べ方からおさらいしましょう。

亜麻仁油(オイル)としてとるなら

手軽に亜麻仁をとり入れたいなら、亜麻仁油がおすすめです。亜麻仁油は熱に弱いので、小さじ1杯分くらいを料理の仕上げとして最後にかけましょう。そのほか、亜麻仁油のおいしい使い方をいくつか紹介します。

はちみつとあわせてヨーグルトにかける
甘みを加えてヨーグルトソースとしてもおいしく食べられます。
サラダのドレッシングとして使う
たまねぎやしょうゆを加えて和風、ごま油を加えて中華風、パセリやハーブを加えた洋風など、アレンジは無限大です。
卵かけごはんの仕上げにひとかけ
卵、のり、しょうゆをかけたごはんに亜麻仁油をたらすと、香ばしさが出てひと味違う卵かけごはんになります。
パンなどに付けて食べる
バターの代わりにパンに塗ります。ジューシーで香ばしい風味が楽しめます。

亜麻仁油は酸化しやすいので開封後、1ヶ月以内を目安に使い切る必要があります。また、量を多くとるとおなかがゆるくなることも。1日小さじ1杯くらいを目安に毎日続けてとりましょう。

「種」としての食べ方と摂取量

食物繊維も摂りたいなら、種のまま食べるのがおすすめ。フライパンでそのまま炒って、料理にかけて食べても香ばしくておいしいです。そのほかにも、亜麻仁を種としておいしく食べる方法をご紹介します。

クッキーやパンに入れて焼く
欧米では、シリアルにかけたりクッキーに混ぜて焼いたりするなど、亜麻仁が日常の食事に広く活用されています。亜麻仁入りのクッキーやパンも定番メニューとして親しまれているので、試してみてはいかがでしょうか。 
すってまぶす
すりごまのように、すって食材にまぶす方法もあります。パン、マフィン、ケーキなどの粉モノに加えるのはもちろん、卓上のごますり器に入れて、ごまの代わりにサラダやおひたしなどにまぶすのもよい方法でしょう。
ごはんに混ぜて炊く
ごはんを炊く要領で、大さじ1杯の亜麻仁を入れて炊くだけ。クルミのような香りがほんのり香ばしいごはんを食べられます。

ただし、前述したように亜麻仁に含まれるαリノレン酸は熱に弱い性質があります。αリノレン酸の効果を十分に得たいのであれば、種をすり鉢ですりつぶしていつものごま和えに混ぜたり、オイルをドレッシングにしたり、熱を使わない食べ方がおすすめです。

まとめ

亜麻仁のもつ高い栄養価について見てきました。種のままでもオイルでも、毎日おいしく食べられて健康・美容効果が期待できる亜麻仁。手軽に取り入れられるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

参考文献

  1. [1] “「日本人の食事摂取基準」(2010年版)” 厚生労働省. http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4g.pdf(参照2018-05-28)
  2. [2] “eヘルスネット 不飽和脂肪酸” 厚生労働省. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html(参照2018-05-28)
  3. [3]“Supplementation with flaxseed alters estrogen metabolism in postmenopausal women to a greater extent than does supplementation with an equal amount of soy.” Department of Nutritional Sciences, University of Toronto, Toronto, Canada. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14749240(参照2018-05-28)

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